短期大学教育力活用による学際的就業力育成

短期大学教育力活用による学際的就業力育成

平成22年度「大学生の就業力育成支援事業」の採択について

 2010年9月に、本学は平成22年度「大学生の就業力育成支援事業」に採択されました。

 この教育事業は、全国の大学等から申請された、各大学・短期大学における産業界等との連携による実学的専門教育を含む卒業後の社会的・職業的自立に向けた新たな取組の中から、文部科学省が優れた取組を選定し、国として支援するものです。卒業後の社会的・職業的自立のための能力(=就業力)の育成のためのカリキュラムや教育手法の改革が着実に進展、定着し、就業力の育成が適切に遂行されることを目的としています。本学の教育と取組が評価され、同教育事業に採択されました。

1. 採択された教育テーマ

 短期大学教育力活用による学際的就業力育成

2. 取組期間

 平成22年度~23年度

3. 取組の趣旨

【卒業後の社会的・職業的自立のための多面的な能力(=就業力)の育成】

 この取組は、多職種と連携できる幅広い職業人養成に主眼を置き、①本学の専門教育力のみならず、他短期大学の有する短期大学教育力や第一線の実務家の教育力を活かす「学際的就業力」育成をめざすものです。さらに、②キャンパス内高齢者施設(職場)での専門的就業力とともに、汎用的な社会人基礎力の修得支援を目標としており、③入学前および初年次教育から社会的・職業的自立へつながるキャリア形成教育を通じて、学生全員の就業力保証と大学全体の就業力育成教育の「底上げ」をめざしています。この教育事業を通じて、中長期的なⅰ)内定率の向上、ⅱ)学生・企業(職場)間のミスマッチ就職の回避、ⅲ)早期離職率の低減の達成を図ることで、高齢者の生活の質を支える資質の高い人材確保と新たな雇用創出につなげる就業力育成支援体制の強化をめざします。

4.取組の内容

 本学は、学校法人福岡学園のグループ校の一つで、歯科衛生学科、保健福祉学科、専攻科(口腔保健学専攻)からなる短期大学であり、本学キャンパス内には、福岡歯科大学、福岡歯科大学医科歯科総合病院、介護老人保健施設並びに同グループの介護老人福祉施設があり、医療・保健・福祉教育に絶好の環境が整っています。

 本学は、医療・福祉に関する専門的職業人の育成を教育目標としており、専門就職の立場から、初年次導入教育やキャリアアップ支援の取組を実施するとともに、平成21年に選定された「大学教育・学生支援推進事業」就職支援推進プログラムの取組を実施してきました。しかしながら、超高齢社会を迎え、専門就職の中での職域の広がりと職種の増加に伴い、医療・福祉系学生においても就職内定状況の低迷と早期離職問題は大変切実な問題です。これらの課題に対応し、さらに、大学生にとって重要である卒業後に社会で活躍し職業人として自立できるための多面的な「就業力」の育成支援のため、本取組は、ⅰ)本学がもつ歯科衛生学と介護福祉学の専門教育力を活かした、現代の各ライフステージにおいて重要な食育、摂食・嚥下、介護予防専門教育に加えて、他大学の食物栄養学や保育学、ビジネス実務学などの総合的「短期大学教育力」と、実務家の教育力を統合した「学際的就業力」の育成支援を充実させるとともに、ⅱ)多職種職業人との連携を持つ臨地実習の中で、専門職としての就業力とともに、汎用的な社会人基礎力の習得支援を目標とした就業力育成教育モデルの構築を進めます。また、汎用的就業力と専門的就業力の両面から、ⅲ)入学前・初年次教育から社会的・職業的自立へとつながるキャリア形成教育を実施し、学生全員の就業力保証と大学全体の就業力教育の「底上げ」をめざします。

 さらに、医療・福祉系の学生に対する就職支援の一層の向上を通じて、A)内定率の向上、B)学生・企業(職場)間のミスマッチ就職の回避、C)早期離職率の低減の達成を図ることを目的としています。医療・福祉系の職域における就業力向上は、高齢者の生活の質を支えるための資質の高い人材確保としての意義も大きく、本事業を通じて、地域の医療・福祉を支える人材の就職支援体制の強化をめざしています。

5.参考資料・データ

〒814-0193
福岡市早良区田村2丁目15番1号
TEL:092-801-0439 (直通)
FAX:092-801-4473