地域力を生む自律的職業人育成プロジェクト

地域力を生む自律的職業人育成プロジェクト

平成24年度「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」の採択について

 2012年9月に、本学は平成24年度「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」に採択されました。

 この教育事業は、産業界のニーズに対応した人材育成を行う大学・短期大学が地域ごとにグループを形成して、地元の企業、経済団体、地域の団体や自治体等と産学協働のための連携会議を設置し、社会的・職業的に自立し産業界のニーズに対応した人材育成の充実を図る優れた取組を国として支援するものです。

 この度、本学の教育と取組が評価され、福岡医療短期大学と他22大学との計23大学による多大学連携教育事業(幹事校:福岡工業大学)が、文部科学省「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」に採択されています。

幹事校 福岡工業大学
連携校 佐賀大学、大分大学、鹿屋体育大学、琉球大学、下関市立大学、北九州市立大学、福岡県立大学、熊本県立大学、九州共立大学、九州国際大学、西日本工業大学、福岡国際大学、西九州大学、長崎外国語大学、長崎国際大学、日本文理大学、九州保健福祉大学、鹿児島国際大学、鹿児島純心女子大学、九州女子短期大学、久留米信愛女学院短期大学、福岡医療短期大学

1. 採択された教育テーマ

 地域力を生む自律的職業人育成プロジェクト

2. 取組期間

 平成24年度~26年度

3. 取組の趣旨

【産業界の人材ニーズを踏まえた主体的に考える力をもった自律的職業人の養成】

 本取組は、九州・沖縄及び山口地域において、学生の社会的・職業的自立に向けた産学協働の取組を推進している国公私立23大学・短大が連携し、産業界の人材ニーズを踏まえながら「地域に活力(地域力)をもたらし、主体的に考える力をもった自律的職業人を輩出すること」を全体の目標とし、3つのサブグループに分かれ、「インターンシップの高度化」、「キャリア系科目の授業改善」、「学修評価方法の検討」のテーマに取り組むものです。また、大学グループ23校と産業界8団体をメンバーとした「九州・沖縄連携会議」を設置し、産学協働体制のもと、サブグループからの提案や実施報告に関して産官学による議論と評価を行い、連携校にフィードバックすることで各大学教育の質的向上を図っていきます。

4.取組の内容

 本学は、これまでに平成22年選定『大学生の就業力育成支援事業』等の取組を通じて、就業力(卒業後に社会で活躍し、職業的に自立できるための多面的な能力)の育成支援とキャリア形成支援教育の質的転換を図ってきました。本事業の選定をうけて、今一度、高等教育機関としての『社会体験や職業実践性を重視した教育』の課題点を真摯に受け止め、本教育事業を通じて、①産業界のニーズに対応したグローバルな人材の育成に向けた取組を充実させるとともに、②本事業に採択された大学グループ全体として、地域の産業界等と一体となった幅広い職業人育成のための教育の改善・充実を進めていきます。

 本学は、本事業の中で、福岡工業大学を幹事校とする大学グループの中のメンバー大学として、以下の3つの取組を重点的に進めます。

(1)大学グループ(23大学)としての取組:

 本教育事業に取り組む大学グループ全体23大学が、九州経済産業局、九州経済連合会、九州経済同友会などの産業界との連携のもと、九州・沖縄における産業界や地域のニーズの把握や分析により得られた最新の知見を活用することで、本学が推進する下記の(2)各大学の強みを生かした大学間連携によるキャリア系科目の授業改善の取組と、(3)本学独自の医療・福祉系職種におけるグローバル人材育成の取組の質の向上につなげ、3年間という限られた期間の中で効果的な産業界のニーズに対応した教育の改善・充実を進めていきます。

(2)各大学の強みを生かした大学間連携によるキャリア系科目の授業改善の取組:

 本学は、キャリア系科目の授業改善の取組のサブグループ(西日本工業大学をサブグループ幹事校とする6大学)の構成大学として、キャリア教育のカリキュラム開発やプログラムの創意工夫を通じて、産業界のニーズを反映させたグローバルな人材養成に根ざしたキャリア教育を進めます。

 具体的には、①「社会人としての即戦力」を視野に入れたキャリア教育のためのワークショップや②外部評価者の参画を前提とした検討会の開催、③先進的なキャリア教育を実践している大学への授業参観キャラバンなどを通じて、幅広い職業人養成のための『キャリア支援教育の共通項や教育要素』について検討していきます。さらに、日本経済団体連合会が実施したアンケート調査にも示されている、大学が強化すべき教育上の取組である『教育方法の改善(双方向型、学生参加型、体験型授業の実施)』や『大学教員の教育力向上に向けた取り組みの強化』に対しても、質向上につながる教育モデルの提唱をめざします。

(3)本学独自の医療・福祉系職種におけるグローバル人材育成の取組:

 現在、大学教育全般において、「チームで特定の課題に取り組む経験をさせる」「理論に加えて、実社会とのつながりを意識した教育を行う」などの教育要素が重要視されており、本学においても『社会体験や職業実践性を重視した教育』は改善する余地のある教育的課題です。

 本学は、学務・FD委員会と就業力支援委員会が連携しながら、①『大学生の就業力育成支援事業』の取組の中で成果が得られた『社会体験や職業実践性を重視した教育』をさらに充実させることで、予測困難な時代における医療・福祉系専門教育のさらなる質的転換のためにも、専門職としての生涯学習を視野に入れた教育支援体制を充実させていきます。(図1)

 さらに、本学独自の医療・福祉系職種におけるグローバル人材育成の取組として、②本学卒業生の専門就職先としての医療・福祉系の職域・産業界のニーズに対応した「主体性」「コミュニケーション能力」「実行力」「チームワーク・協調性」「課題解決力」等の『社会人基礎力』育成支援や、③大学が強化すべき教育上の取組としての『教育方法の改善(双方向型、学生参加型、体験型授業の実施)』や『大学教員の教育力向上に向けた取り組みの強化』に裏打ちされたグローバル人材育成の取組を推進していきます。

5.参考資料・データ

〒814-0193
福岡市早良区田村2丁目15番1号
TEL:092-801-0439 (直通)
FAX:092-801-4473